近位尿細管、ヘンレのループの下行脚、ヘンレのループの上行脚、遠位尿細管、集合管、傍糸球体装置といった複雑な尿細管の機能について、多くの図を用いてまとめています。
RTA(Renal Tubular Acidosis:尿細管性アシドーシス)、Bartter syndrome(バーター症候群)、Gitelman syndrome(ギテルマン症候群)、Liddle syndrome(リドル症候群)の各種尿細管異常症の理解だけでなく、尿細管に作用する利尿薬についても記載しており、尿細管に関わることが理解できるように作成しています。
A4 41頁 図17枚
目次
尿細管の機能
尿細管異常症
Keep in Mind
・正常尿細管は、下行するところは水を通し、上行するところは水を通さない。
・全ての尿細管の血管側には Na+ pump、K+ channel、H+/K+ antiporter、H+/Na+ antiporter、Cl- channel、有機アニオン channel があり、尿細管腔側には、H+ pump、 K+ channel、有機アニオン channel が存在する。
・近位尿細管は尿細管腔側の膜に Carbonic anhydrase 活性がある。尿細管腔側に Na+/H+ antiporter《見方を変えれば Na+ - HCO3- symporter?》、血管側に Na+ - HCO3symporter がある。
・Henle の上行脚には Na+ -2Cl- -K+ symporter がある。
・遠位尿細管近位部には尿細管腔側には Na+-Cl- symporter、血管側に Ca2+/Na+ pump がある。
・遠位尿細管遠位部(屈曲部)には Na+ channel がある。
・集合管皮質部には H+/K+ pump がある。
・集合管髄質部には Aquaporin2 がある。
臨床で役立つばかりでなく、国家試験対策にも役立つことでしょう。